えすどぅあ

コンサートやオペラの感想を中心とした音楽日記になったかなあ・・・。

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飯守/東京シティ・フィル/シティ・フィル・コーア/明響 第九特別演奏会

仕事納めということもあって、いつもより早めの時間に退社できたので飛び入りでどこかいこうかなと。電話で確認するとチケットも大丈夫ということで予告(?)どおり飛び入りを決行。年末6本目の第九を聞きに上野へ。
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 第九特別演奏会
1.武満徹グリーン(1967)
~休憩~ Intermission(20分)
2.ベートーヴェン交響曲第9番ニ短調作品125「合唱付き」

ソプラノ横山恵子(2)
メゾ・ソプラノ小山由美(2)
テノール井ノ上了吏(2)
バリトン島村武男(2)

飯守泰次郎指揮東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
(コンサートマスター:戸澤哲夫)
東京シティ・フィル・コーア(2)
混声合唱団 明響(2)
(合唱指揮:相良文明)

2004年12月28日 19:00 東京文化会館 大ホール
ここ数年、飯守/シティ・フィルは武満+第九という組み合わせが年末の定番となっています。今日も武満徹の「グリーン」という小品がまず最初に演奏されました。昨年演奏された「ヴィジョンズ」でも感じたのですが、オケの響きが武満作品にしては地味すぎる印象を持ちました。もう少し艶っぽい響きと、その響きが空間に漂うような感じが欲しいかなと。ホールの音響という要素が絡んでいるので、他のホールだと印象が違うのかもしれません。でも、最後の部分では雰囲気のある響きが聞けました。

さて後半はもちろん第九。第1楽章冒頭、五度の和音の明瞭度の高さと弦の刻みの明確さは、今年聞いた第九のなかでも出色の演奏。はじめのフォルティッシモがなんともいえない重量感のあるサウンドで響き渡ります。飯守/シティ・フィルはその重量感のあるサウンドを充分な力感へと結びつけて、適度なメリハリと見栄切りで切れ味のよさをも併せ持つベートーヴェンを描いてきます。第2楽章も程よい重量感を保ちつつ、決して弾き急ぐことがありません。ヴァイオリンの細かな音形でのリズムが平板になってしまう部分があったのがちょっと惜しい。第3楽章は一転して素朴な味わい。特に管楽器の朴訥な歌が印象的でした。第4楽章も適度な重量感とメリハリが効いた聞き応えのある好演。ソリストに存在感のある歌手を起用したこともその一因と言えるでしょう。特に、横山恵子の強さと温かみを兼ね備えた抜群の歌唱と小山由美の存在感が印象に残りました。4人のアンサンブルも良かったことを付け加えておきます。合唱も難所では気になる点はあるものの、飯守の意をよく汲んだ演奏で健闘していました。

この年末に耳にした第九のなかでは、一番ドイツを感じさせるのずっしりとした感触のサウンドがホールに鳴り響いていました。飯守/シティ・フィルがドイツ物で聞かせるこのサウンド感はなかなか魅力的です。また、飯守の棒に応えたシティ・フィルの表現の踏み込みのよさもいいですね(時折勇み足で変な音も聞こえてきますが、全然無問題)。本当に聞き応えのある好演でした。

今日の弦の編成は武満作品では12-12-10-8-6。第九は14-12-10-8-7、木管は3本ずつでホルンにアシスタントが1名付いていました。ソリストは指揮者の前、入場は第2楽章と第3楽章の間。第3楽章のホルンソロは4番奏者が見事に吹いておりました。楽譜は昨年と同様ブライトコプフ版を使用していたようです。
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