飯守=東京シティフィルの第九
武満徹:ヴィジョンズ前半の武満はオケの音色に色彩感が乏しいのが気になりました。個々の奏者と全体としての音がどうも武満トーンになりきれていないような気がしました。演奏が終わって指揮者が舞台袖に戻ったところで拍手が終わってしまったのも仕方がないかな・・・。
ベートーヴェン:交響曲第9番
ソプラノ:緑川まり
アルト:小山由美
テノール:田中誠
バリトン:福島明也
飯守泰次郎指揮
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
東京シティ・フィル・コーア
混声合唱団 明響
合唱指揮:相良文明
2003年12月27日 14:00 東京文化会館大ホール
メインは第九ですが、この顔合わせでチクルスをやった時はベーレンライター版を使用して演奏してました。去年聞いた第九も同じ。今回も当然そうだろうと思いこんで聞き始めたら、いくつかあるブライトコプフ版と違う部分で違わないじゃないの。終わった後プログラムをよーく見てみると「ブライトコプフ版」と明記してありました。
版の選択とリンクしているのかは不明ですが、オケの配置もヴァイオリン対向ではなく通常配置で、16型のフル編成。去年は確か12型くらいで対向配置でした(チクルスを収録したCDも対向配置だった)。
演奏はところどころ溜めを効かしたりしていましたが、とても練れていて聞き応えがありました。第3楽章の淡々とした流れがとても良かったし、楽譜通り4番奏者吹いたソロもバッチリ決まっていました(Bravo!)。
合唱は練習をつんだのではないでしょうか。声域的に難しいところも叫び声になっていなかったし、ハーモニー的に難しいところもきれいにこなしていました。
福島明也は高い音域での伸びの良さが印象的でしたし、田中誠は落ち着いた歌いぶりで好印象でした。緑川まりは声が温まるまでの時間が足りなかったような気がします。
でも、なんでブライトコプフ版だったのだろう・・・。
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