えすどぅあ

コンサートやオペラの感想を中心とした音楽日記になったかなあ・・・。

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アンナ・ネトレプコ ソプラノ・リサイタル

一昨年のキーロフ歌劇場「戦争と平和」での降板は残念でしたが、昨年4月の小澤音楽塾「ラ・ボエーム」でのムゼッタ役が印象に残っているアンナ・ネトレプコ。彼女のリサイタルを聴きに初台へ。
アンナ・ネトレプコ ソプラノ・リサイタル

1.モーツァルト歌劇「イドメネオ」 から
レチタティーヴォとアリア「いつ果てるのでしょう・・・お父様、お兄様、さようなら!」
2.R.シュトラウス8つの歌 から 作品10-1「献呈」
3.6つの歌 から 作品17-2「セレナード」
4.5つの歌 から 作品41-1「子守歌」
5.8つの歌 から 作品10-3「夜」
6.4つの歌 から 作品27-4「朝」
7.4つの歌 から 作品27-2「ツィツィーリエ」
8.グノー歌劇「ファウスト」から「宝石の歌」
・・・ 休憩 20分 Intermission 20min. ・・・
9.ドヴォルザーク歌劇「ルサルカ」 から 「月に寄せる歌」
10.ラフマニノフ15の歌 から 作品26-10「私の窓辺に」
11.12の歌 から 作品21-4「彼女達は答えた」
12.6つの歌 から 作品8-4「私は悲しみのための恋をした」
13.6つの歌 から 作品8-5「夢」
14.6つの歌 から 作品4-4「乙女よ、私のために歌わないで」
15.12の歌 から 作品21-5「リラの花」
16.12の歌 から 作品21-7「ここはすばらしい場所」
17.6つの歌 から 作品38-5「夢」
18.14の歌 から 作品34-13「不協和音」
・・・ アンコール ・・・
19.プッチーニ歌劇「ボエーム」 から 「私が街を歩くと(ムゼッタのワルツ)」
20.歌劇「ジャンニ・スキッキ」 から 「私のお父さん」
21.ドニゼッティ歌劇「ランメルモールのルチア」 から 「あたりは沈黙に閉ざされ」

ソプラノアンナ・ネトレプコ
ピアノマルコム・マルティノー

2005年5月1日 15:00 東京オペラシティ コンサートホール
まずはイドメネオのイリアのレチタティーヴォとアリアから。いやはや劇的というかダイナミックに表現しますね、自らの美声を振りまくように(笑)。

続いてはR.シュトラウスのリートを6曲。両端に置かれた「献呈」と「ツィツィーリエ」はなんだかオペラアリアのみたいなダイナミックな表現。ちょっと枠からはみ出ている感じがしないでもないけど(笑)。その2曲にはさまれた4曲は美しく聞かせてくれました。セレナードのチャーミングな歌い口、旋律を美しく形作って歌った「子守歌」。そしてマルティノーの美しい伴奏が光った「明日には」が印象的でした。

前半の最後はファウストからマルガレーテ「宝石の歌」。「宝石?、きゃー、うれしー」みたいな(爆)。罠とも知らずに喜ぶさまを美声と共に振りまくことといったら。歌もそうですがその仕草も実にチャーミングでした。

後半はルサルカからの水の精ルサルカの「月に寄せる歌」。叙情的で美しい旋律を美しい声で聞かせてくれました。でも、最後の一声はちょっとやりすぎの感(笑)。

そして最後のブロックはラフマニノフの歌曲を9曲。さすがお国物というべきか、ひとつひとつの歌の陰影が深くとても印象的に聞こえます。今日のプログラムの中では一番曲としっくりきています。叙情的な曲の美しさと劇的な歌のダイナミックさがとても印象的でした。

そしてアンコールの最初はムゼッタのワルツ。これはもう十八番ですね、そこのけそこのけムゼッタ(ネトレプコ)が通るみたいな。2曲目はラウレッタの「わたしのお父さん」。最後見栄を張りすぎて途中拍手を誘っていたのはご愛嬌か(笑)。最後はルチアの「あたりは沈黙に閉ざされて」。これは転がし系もできますよという確かな技術力の証明ですね。

今が旬ともいえるネトレプコの生きの良さを前面に出した、聞いていて気持ちいいくらいの思い切り。若いっていいなあと(爆)。声もよく伸びるし、そのヴォリュームもこのホールでは充分過ぎる程。中低音域にメゾやアルトみたいな深みとヴォリューム感があり、程よい太さと密度感もありながら声が決して重い印象を受けないのは彼女の長所かと。ただ、ここ一番で声を張ったときの音色がそれまでの音色と乖離した声になってしまうのがちょっと残念。この点を留意してコントロールできるようになると更に素晴らしくなるのではと思います。伴奏のマルティノーは熟達のサポートぶり。曲の性格を的確に捉えてネトレプコを万全にサポートしていました。また、前奏や間奏の聞かせどころのある曲でも、実に美しい響きで聞き手の耳を魅了していました。

いろいろと注文は付けたくなるところはあるのですが、聞いていて気持ちの良いリサイタルでした。ネトレプコの今後の成長が楽しみです。
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