えすどぅあ

コンサートやオペラの感想を中心とした音楽日記になったかなあ・・・。

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ベルティーニ/東京都響 マーラー・シリーズ 2000〜2004 第9回 「千人」

このシリーズ最初から昨年6月の7番までは全部聞いているのだが、昨年秋の「大地の歌」が仕事で聞けず。非常に悔しい思いをしたのだが・・・。台風接近のなかみなとみらいへ。
ガリー・ベルティーニ指揮 東京都交響楽団 マーラー・シリーズ 2000〜2004 第9回

・マーラー:交響曲第8番変ホ長調「千人の交響曲」

第1ソプラノ/いと罪深き女中村智子
第2ソプラノ/贖罪の女澤畑恵美
第3ソプラノ/栄光の聖母半田美和子
第1アルト/サマリアの女手嶋眞佐子
第2アルト/エジプトのマリア竹本節子
テノール/マリア崇拝の博士福井敬
バリトン/法悦の教父福島明也
バス/瞑想の教父長谷川顕

ガリー・ベルティーニ指揮東京都交響楽団
(コンサートマスター:山本友重)
晋友会合唱団
(合唱指揮:関屋晋)
新宿文化センター開館25周年記念合唱団
(合唱指揮:郡司博)
東京荒川少年少女合唱隊
オーケストラとうたうこども合唱団
(合唱指揮:郡司博)

2004年5月20日 19:00 横浜みなとみらいホール 大ホール
指揮台に上がった後、開始前の静寂を確認するようないつもの長い間。そして始まった第1部、冒頭から引き締まったテンポで前へ前へと歩みを進めるベルティーニ。大げさなルバートやテンポの極端な操作、余計な虚飾は一切ない。各所での細かなニュアンス付けは実に巧みに施されている。それによりこの巨大な曲のフォルムが実に明瞭に浮かび上がってくる。

そして、第2部。冒頭のオケの室内楽的な部分での美しいこと。それに続く合唱に付けられたニュアンスとそれに応える演奏。ベルティーニは室内楽的(というか、ピアニッシモに)なところにまず焦点をあてて、そこからきちんと積み上げていったところにクライマックスがある。最後の神秘の合唱とそれからの高揚。誇張したスケール感ではない自然な高揚感はその証でした。

冒頭のテンポの速さから合唱とオケにやや乱れが出たり。一部合唱のピッチが不安定なところもあったり、独唱者にも注文(だれとは書きません)があったり・・・。でも、そんな些細なことはどうでもいいやと思わせる一体感のある充実した演奏でした。

この曲をこれだけ膨張感なく自然にまとめられるベルティーニ、もう「さすが」というしかありません。

都響は本当にマーラーを良く知っているオケですね。その踏み込みのよさは在京オケの中でも随一かと思います。今日は金管も好調で、なかでもホルンセクションの安定感は群を抜いていました。弦もいつもながらの艶のある音色とニュアンスの豊富さは素晴らしい出来。コンサートマスターの山本友重のソロも終始美しかった。

オケは16型。独唱者は指揮者の前。合唱の配置は、大人はPブロックで子供はオケの後ろ。第1部終わりのバンダは2階席正面後方。栄光の聖母は最初は3階LAブロック前方のバルコニーで、次は舞台上のヴァイオリンとホルンの間で歌っていました。

足掛け5年のこのシリーズ、残すは来週末の9番のみ。もちろん、聞きに行く予定です。
らいぶ | comments (2) | trackbacks (1)

Comments

Cantelli | 2017/02/08 20:59
ベルティーニ 都響 マーラー
Why do not issue No.1,2,3,5 recording? Is this fair?
Cantelli | 2017/02/08 21:54
なぜいけないの問題は、1、2、3、5?これは公平ですか?

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Trackbacks

広上/日フィル 横浜定期 マーラー:千人の交響曲 | えすどぅあ | 2004/09/04 23:40
今年は千人の当たり年で、ベルティーニ/都響、秋山/東響そして今日の広上/日本フィル。秋山/東響の演奏は聞けませんでしたが、5月に今日と同じ会場で演奏されたベルティーニ/都響の演奏が印象に残っています。松本か...