下野竜也/新日本フィル 名曲シリーズ スメタナ
新日本フィルハーモニー交響楽団 クラシックへの扉〜名曲シリーズ 第44回
・スメタナ:連作交響詩「わが祖国」全曲
下野竜也指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団
コンサートマスター:豊嶋泰嗣
2004年5月8日 15:00 すみだトリフォニーホール 大ホール
生で「わが祖国」を全部聞くのはひょっとしたら初めてかも(しれない)。下野竜也は確か阪哲郎や金聖響と同じ世代(先生も同じだったような気がする)で、最近都内のオケにも良く客演するようになってきた人物。
ステレオ効果を狙ってか木管の両サイドにハープを配置し、ゆったりとしたテンポでヴィシェフラト(高い城)が始まります。それに続くホルンとファゴットのメロディ、そしてヴァイオリンで美しくメロディが奏でられます。今日もオケは好調のよう。重心の低いサウンドと息長くかつ立体的に歌わせるフレージング。正攻法でじっくりと演奏するタイプの指揮者と見ました。
重心の低いサウンドはターボルやブラニークでの迫力のある音楽作りに役立っていましたし、フレージングは旋律の美しいヴィシェフラト(高い城)やヴルタヴァ(モルダウ)のような曲でとても生きていました。
民族的な味わいにはやや欠けましたが、全曲を休憩無しでじっくりと安心して味わえた演奏でした。
9月にはアルミンクの指揮で同じ曲が予定されていて、聞き較べが楽しみです。
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