えすどぅあ

コンサートやオペラの感想を中心とした音楽日記になったかなあ・・・。

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アルミンク/新日本フィル サントリー・シリーズ スメタナ:我が祖国

新日本フィルは5月にも下野竜也の指揮で我が祖国を演奏しています。どっしりと構えた聞き応えのある演奏が印象的でした。今日はシーズンテーマに「生命」を掲げた音楽監督アルミンクの指揮で同じ曲を演奏してシーズンのオープニングです。サントリーホールへ出かけてきました。
新日本フィルハーモニー交響楽団 サントリーホール・シリーズ 第373回定期演奏会

スメタナ連作交響詩「我が祖国」全曲
I.ヴィシェフラト(高い城)
II.ヴルタヴァ(モルダウ)
III.シャールカ
IV.ボヘミアの森と草原より
V.ターボル
VI.<ブラニーク/td>

クリスティアン・アルミンク指揮新日本フィルハーモニー交響楽団
(コンサートマスター:崔文洙)

2004年9月8日 19:00 サントリーホール 大ホール
ややゆっくりとしたテンポで始められたヴィシェフラト。美しく整えられた弦を土台として、木管と金管をまろやかに調和させた無理なところのない響きがまずは印象的。もうすこしトランペットを前に出しても良かったのではないかとも思いましたが、フォルテでも叫ぶことのない整った響きをオケから引き出すことが出来るのが、アルミンクの美点かと改めて感じました。それが彼の音楽に感じる「品」に通じるのかもしれません。オケ自体も好調で、アルミンクの棒にもよく応えていたと思います。

モルダウ等の美しいメロディーにあふれた曲においても旋律に入れ込んで歌わせるのではなく、もともとの旋律の持つフォームを自然に引き出しているのがとても良い印象を与えます。メロディーの重心までは明確に振り、重心が過ぎると抱え込むように大きな振りでうまくメロディーを収束させていたのが秘訣なのかも。

シャールカや終曲等でのダイナミックな曲においても、余裕のある響きとリズムの切れ味をうまく両立させて曲のストーリー性をうまく表現していました。ターボル等でのコラール風の旋律の充実した響きがとても良かったと思います。

アルミンクの指揮は指揮法でいう「叩き」を本当に必要なところだけに使用して、基本的には「跳ね上げ」ややわらかい腕の動きを中心としているところが特徴。そんな指揮振りが彼の音楽作りの特徴を、視覚的にもよく現しているのではないでしょうか。

今日の演奏を聴いていたら、土曜日にトリフォニーで演奏されるのブラームスの交響曲第3番がとてもよさそうな予感がします。しかし、あるオペラの公演とスケジュールがバッティングしていて聞けないのが残念です。
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