ルイージ指揮 ライプツィヒ放送響 / 川久保賜紀
1. 武満徹:ハウ・スロー・ザ・ウィンド
2. ブラームス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品77
3. ブラームス:交響曲第2番ニ長調作品73
4. ベートーヴェン:交響曲第8番ヘ長調作品93 第2楽章(アンコール)
ヴァイオリン:川久保賜紀(2)
ファビオ・ルイージ指揮 ライプツィヒ放送交響楽団
2004年3月13日 18:00 サントリーホール
2007年からのドレスデンのポストが決まったルイージを聞きに昨日に引き続きサントリーへ。
武満作品は全体的な音の溶け合いがもっと欲しい感じがしました。弦はまずまずなんだけども、管楽器の各パートがばらばらに鳴っていて溶け合わない。素材そのままではなんとも。
次のヴァイオリン協奏曲でのソロは川久保賜紀、そういえば初めて聞きます。なかなかスケールの大きな音楽をする人ですね。最初から最後まで豊かな音を武器にして朗々と歌っていて、これは大物の素質があるんではなかろうかとも思ったり。久しぶりにこの曲のどっしりとしたソロを聴いたような気がしました。ルイージのメリハリのある音楽作りといい意味で対照的でした。オケも最初から弦楽器を中心に、ブラームスらしい香りが立ち上ってくるようなサウンドが心地よかった。
後半のシンフォニーは、ルイージのメリハリを付けた音楽作りが人によっては好悪を分けたかも。基本的には早めのテンポなのですが、部分部分で思いきったテンポ設定をするのが特徴かと。特にテンポをぐっと落とすところが好みと会うかどうか・・・、私にはちと会わなかったよう(笑)。でも旋律をよく歌わせていましたし、オケから無理のないサウンドを引き出していたのは感心しました。頻繁に出てくるヴィオラとチェロに書かれたメロディの歌と音色、第1楽章後半の朗々と歌わせたホルンソロ等聞きどころは盛りだくさんでした。
アンコールのベートーヴェンがとても魅力的でした。ヴァイオリンの旋律の歌わせ方がセンスが抜群で、チャーミングでユーモアたっぷり。これは文句無しに愉しかったですわ。今度はハイドンとか聞いてみたいかなと。
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