藤原歌劇団のアドリアーナ・ルクヴルールは、
昨日のAキャストに続いて今日はBキャストの公演。今日は自宅から上野へ(笑)。
藤原歌劇団 アドリアーナ・ルクヴルール
・ | フランチェスコ・チレア | : | アドリアーナ・ルクヴルール |
アドリアーナ・ルクヴルール | : | 出口正子 |
マウリツィオ | : | 中鉢聡 |
ブイヨン伯爵夫人 | : | 藤川真佐美 |
ミショネ | : | 牧野正人 |
ブイヨン伯爵 | : | 彭康亮 |
シャズイユ僧院長 | : | 村上敏明 |
マドモワゼル シュヴノ | : | 佐藤亜希子 |
マドモワゼル ダンジュヴィル | : | 河野めぐみ |
ポアソン | : | 所谷直生 |
キノー | : | 党主悦 |
公爵の執事 | : | 納谷善郎 |
菊池彦典指揮 | 東京交響楽団 |
| (コンサートマスター:グレブ・ニキティン) |
| 藤原歌劇団合唱部 |
| (合唱指揮:及川貢) |
演出 | : | マウロ・ボロニーニ |
演出補 | : | シルヴィア・カッシーニ |
2005年8月28日 15:00 東京文化会館 大ホール
まずはタイトルロールの出口正子から。役が手の内に入ったよく練れた立派な歌唱ですが、声のキャラクターは好みが分かれるかなあ。高音の繊細な声のコントロールは見事ですが、この役に多い中低音は骨っぽい声でもっとふくよかな響きが欲しいかも。ルクヴルールに対するマウリツィオは中鉢聡。声の甘さと潤いが一段と増してきたような気がします。以前感じられたザラッとした感触も解消され、安定感が増してきています。ただ、高音の決めはしっかりと決めて欲しかったなと思います。それが決まれば次のステップへ飛躍できるのではないでしょうか。
ブイヨン伯爵夫人は藤川真佐美。適役に相応しい強い表現が見事。骨っぽい声も表現が強いのであまり気になりませんでした。ミショネは牧野雅人。彼の明るい伸びやかな声は堀内康雄よりも役のキャラクターにぴったり。しかしながら、歌が練れていないので声だけでなく表現も甘く感じてしまったのが残念。彭康亮のブイヨン伯爵は、スタイリッシュでカッコイイ歌唱。彼は最近いつ聞いても安定した歌を披露してくれますね。歌手達のアンサンブルは昨日よりも今日の方が美しく聞かせてくれたように聞きました。
菊池彦典が指揮する東京交響楽団は昨日よりも鳴りが良く、冒頭から良好なアンサンブルを展開。歌手たちをしっかりと支えていました。演出については昨日の感想に付け加えることはありません。
昨日のAキャストと今日のBキャスト、一長一短はありますがどちらをと問われれば昨日の公演を採りたいなあと思います。
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