えすどぅあ

コンサートやオペラの感想を中心とした音楽日記になったかなあ・・・。

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田村響 ピアノ・リサイタル ショパン協会例会

ちょっと遠出をする前に何かないかなあ・・・と探したら目に留まったのがこの演奏会。会場も丁度都合がよい駅のまん前。1986年生まれ弱冠18歳の若者、田村響のリサイタルを聴きに上野へ。
日本ショパン協会 第224回例会 田村響 ピアノ・リサイタル

1.ショパン幻想ポロネーズ 変イ長調 作品61
2.3つのマズルカ 作品50
3.ワルツ第5番 変イ長調 作品42
休憩
4.ショパンノクターン ロ長調 作品9-3
5.ノクターン ヘ長調 作品15-1
6.ピアノソナタ第2番 変ロ短調 作品35 「葬送」
アンコール
7.ショパン(リスト編)6つのポーランド歌曲 より いとしい人
8.ショパンエチュード 作品25-12

ピアノ田村響

2005年7月23日 14:00 東京文化会館 小ホール
田村響の演奏を耳にするのは恐らく今日の演奏会がはじめて。

プログラムのは幻想ポロネーズ。聞いていてなんとなく物足りない感じがします。幻想に漂う感じに必要な色合いの変化に乏しいし、ポロネーズのリズムがいまひとつ立って聞こえてきません。深みのある音色は要求しすぎとしても、清潔な音でもないように聞こえます。どうしたいのかがあまり伝わってこない感じがしました。マズルカもいまひとつリズムの楽しさが聞こえてこない・・・。ワルツは動きがあって生き生きとした音楽と鳴っていてまずまず動きがよく伝わってくる好演でした。全体的に音に充実感がなく、なんとなく安っぽく聞こえるのはどうしたことだろう。

後半はノクターンから。前半よりは音に充実感が感じられるけど、演奏の印象はいまひとつの感あり。葬送ソナタは冒頭から意気込み充分で、少し荒いかもしれないけど若者らしい推進力。前半もこういう踏み込みの良さが欲しかったなあ(笑)。第1&2楽章で左手がゴリゴリと音を立てているよう。第2楽章のトリオはもっと夢見心地な感じが欲しいところ。葬送行進曲はリズムを刻む音に充実感が不足しているのが惜しい。短く不思議な終楽章はやっぱり難しいですね。

アンコールはリスト編曲のいとしい人とエチュード作品25-12が演奏されました。

全体を通して気になったのは音の充実感に欠けること。使用したピアノのコンディション、ホールとの相性もあるのので一概に判断できないのですが、それがあれば演奏の印象も異なったものになったのではないかなあ・・・。でもなんたって若者、違う機会にまた聞いてみたいと思います。
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