えすどぅあ

コンサートやオペラの感想を中心とした音楽日記になったかなあ・・・。

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新国立劇場 小劇場オペラ#15 セルセ 大槻孝志/平井秀明

昨日もいわゆるAキャストの公演に接したのですが、Bキャストの公演をもう一度聞くことにしました。今日もヘンデルのセルセを楽しみに初台へ。
新国立劇場 小劇場オペラ THE PIT OPERA #15
ヘンデル セルセ


ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルセルセ
全3幕 イタリア語上演/字幕付

セルセ大槻孝志
アルサメーネ青地英幸
アマストレ背戸裕子
ロミルダ大隅智佳子
アタランタ木下周子
アリオダーテ清水宏樹
エルヴィーロ大久保光哉

平井秀明指揮新国立小劇場オペラ・アンサンブル
(コンサートマスター:渡部基一)
新国立小劇場合唱団

演出三浦安浩
振付伊藤範子

2006年1月15日 15:00 新国立劇場 小劇場
さて2回目のセルセ、josquinが演出に慣れたせいもあるのでしょう。今日は昨日よりも音楽に集中できて、フィナーレの合唱を素直に「いいなあ」と思いつつ楽しむことができました。でも、やっぱりいくつかのアリアでは歌っている人以外の動きと雑音が気になって妨げになるのは変わらず。何せ狭い空間、嫌でもでも目と耳にはいってくる。どたばたを表すにも他にやりかたがあろうに・・・。

歌手達の中ではロミルダを歌った大隅千賀子が光っていました。ヴィブラートも大きくなく、充実した中低域と確かな高音を出す技術を持っていて声をうまくコントロールしています。技術だけではなく、ロミルダの思いもしっかりと声にのっていて見事でした。木下周子はチャーミングなアタランタでしたね。昨日のしっとりとした文屋小百合とは異なるキャラクターで楽しませくれました。アマストレの背戸裕子は最初はこじんまりとした感じでしたが、後半は思い切りが良くなりました。刃物片手に歌う終幕のアリアは鬼気迫る感じが良く表現されていました。セルセの大槻孝志と青地英幸は昨日の2人と比べるとややキャラクターが弱い部分もありましたが、素直な声と歌の美しさでは上回っていたかもしれません。アリオダーテの清水宏樹は癖の無い声で好感の持てる歌唱でした。エルヴィーロの大久保光哉は存在感のある声で歌は余り崩さずに、演技でコミカルな味を出しておりました。

平井秀明指揮するアンサンブルは昨日よりは響きがまとまっていたように思います。でも、休憩後はアラが目だってしまう部分はあったのが残念。あと、やっぱりリズムなどの生彩感はもっと求めたいところ。合唱は今日も清潔で生き生きとした歌声と美しいハーモニーを聞かせてくれて、その演技と踊りも含めて見事でした。

犬のエルヴィーロがかぶり送風機で紙吹雪を散らしていた雪だるま、これっていったい何を示していたんだろう・・・、と思いつつ帰路についたjosquinでした(笑)。
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