えすどぅあ

コンサートやオペラの感想を中心とした音楽日記になったかなあ・・・。

<< 新日本フィル、アルミンクとの契約延長へ | main | ガリー・ベルティーニ逝く >>

エルデーディSQ クァルテット・ウェンズデイ ハイドン晩年の作品2

先月の第1回が面白かった、エルデーディSQのハイドン晩年の作品シリーズ。今日はその第2回を聴きに勝どきへ。
クァルテット・ウェンズデイ #39 エルデーディ弦楽四重奏団 ハイドン晩年の作品2

1.ハイドン弦楽四重奏曲第81番ト長調作品77-1 Hob.III-81
2.ハイドン弦楽四重奏曲第80番変ホ長調作品76-6 Hob.III-80
休憩
3.ハイドン弦楽四重奏曲第76番ニ短調作品76-2 Hob.III-76「五度」
アンコール
4.ハイドン弦楽四重奏曲第73番ヘ長調作品74-2 Hob.III-73 から 第2楽章

エルデーディ弦楽四重奏団
第1ヴァイオリン蒲生克郷
第2ヴァイオリン花崎淳生
ヴィオラ桐山建志
チェロ花崎薫

2005年3月16日 19:15 第一生命ホール
今回も4人は1Vn-2Vn-Va-Vcと音域の高いほうから順に並べた通常の配置。

まずは81番から。クァルテットがホールに慣れたのか、品の良さはそのままに響きが豊かになったように聞こえます。蒲生克郷の第1ヴァイオリンもチャレンジングな姿勢は変わらずに、ピッチが前回よりも安定しています。マーチ風の第1楽章から彼らの特徴である品の良い響きを生かした、明るく生き生きとした音楽作りが好印象。上々の滑り出しの見事な演奏で愉しい限り。

2曲目の80番はなんといっても作品自体が面白い。型にはまっているようないないような、つぼをことごとく外してくるハイドン特有のユーモア満載。ヴァリエーションもどきの第1楽章から下三声の和音のリズムが面白い最終楽章まで自然と顔がほころびます。演奏もそのユーモアの面白さが自然に伝わってくる見事なもの。今日の演奏で一番優れた演奏だったかもしれません。

休憩の後は短調の76番。冒頭から濃い表情と大きな流れが印象的。蒲生克郷が弾く大きな流れのフレーズが生き生きとしていて魅力的。彼の個性はこういうところで生きるような気がします。彼らは来期のクァルテット・ウェンズデイでメンデルスゾーン全曲を予定していて、(気が早いのですが)それに向けて期待が持てるハイドンの演奏だったように聴きました。

アンコールは蒲生克郷が「前回は作品74-1の第2楽章でしたので、今回は74-2の第2楽章を」と紹介。各楽器がメロディーを奏でるところがあって、それぞれの奏者の個性がよくわかります。花崎淳生の第2ヴァイオリンがノン・ヴィヴラート風な弾き方に聞こえるのが興味深く感じました(でも他の3人に比べると個性が欲しい気もします・・・)。

このシリーズ最終回は4/27に残った78番、83番そして77番が演奏されます。エルデーディSQとハイドンにすっかりはめられてきたような気がするのは・・・気のせいか(笑)。
らいぶ | comments (0) | trackbacks (0)

Comments

Comment Form

Trackbacks