えすどぅあ

コンサートやオペラの感想を中心とした音楽日記になったかなあ・・・。

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アルブレヒト/読響/国立音大 芸劇マチネ ヤナーチェク:グラゴール・ミサ

生誕150年記念のヤナーチェク・フェスティバルと銘打って、オペラ「運命」を含む3つ(正確には4つかな)のプログラムを展開中のアルブレヒト/読響。今日はグラゴール・ミサを含むプログラムを聞きに、昨日と同様にまずは池袋へ。
読売日本交響楽団 第60回 東京芸術劇場マチネーシリーズ ヤナーチェク・フェスティバル KLASSISCHE MUSIK

1.ヤナーチェク主よ、わたしたちを憐れんでください
2.カンタータ「主の祈り」
休憩
3.グラゴール・ミサ

ソプラノリヴィア・アーグ(1&3)
メゾ・ソプラノ坂本朱(1&3)
テノールルドヴィット・ルーダ
バリトン三原剛(1&3)

ゲルト・アルブレヒト指揮読売日本交響楽団(1&3)
(コンサートマスター:デイヴィッド・ノーラン)
国立音楽大学(合唱)
(合唱指揮:田中信昭/永井宏/佐藤宏)

オルガンエドワード・ノーマン
ハープ井上美江子

チェコ語指導ペトル・ホリー/ダヴィッド・ラブス
2004年10月24日 14:00 東京芸術劇場 大ホール
前半は KLASSICHE MUSIK としてアルブレヒトの解説付。実際に演奏をさせながら、要点を簡潔に解説していく手腕はいつもながら見事なもの。前半の2曲は昨日のサントリーホールでの同じプログラムでの演奏会が日本初演になるのではとのこと。はじめの「主よ、わたしたちを哀れんでください」はトランペット、トロンボーン、チューバ、オルガンそしてハープを伴奏に2重合唱+4声のソリストによる演奏時間4から5分程の小品。冒頭に現れる古い(9世紀のものだそう)メロディーを反復していく形で構成されています。なかなか美しい佳曲ですが、演奏機会がないのはその編成の制でしょうか。金管アンサンブルの調和の取れた響きが陰層的でしたが、合唱の音色に(金管と対抗出来る)深みがあると更に印象深い演奏になったのではと思います。続く、カンタータ「主の祈り」はオルガン、ハープ、テナーソロそして合唱という編成で約15分くらいの曲。合唱の4声ピアニッシモのハーモニーが美しい反面、テノールとソプラノが裸で歌う弱音部の発声の浅さとピッチがフラット目なのが残念。それに目をつぶれば、前の曲よりヤナーチェクらしさが出ている作品を十分に堪能できる演奏ではなかったでしょうか。

後半はグラーゴル・ミサ。アルブレヒトらしいバランスの取れた奇をてらったところのない好演。しかし、ヤナーチェクの持つ噴出するようなエネルギーは十二分に感じられます。良好なアンサンブルのオーケストラ、イントラーダ冒頭でのノーマンの弾くオルガンソロの素晴らしい迫力、そして合唱のパワー。合唱はちょっとフォルテで力み気味かなとも思いましたが曲のもつエネルギーがそうさせたのかもしれません。

N響の第九でも思うことですが、演奏会に出演するのであれば国立音大の合唱は全体的な底上げを図って欲しいなあと思います。私の耳には晋友会や栗友会等のアマチュアの方が好ましく聞こえることが多いですし。
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