LFJ2007 I.クランスキ/プラジャークSQ ボロディン
去年まで二つに分割して片方はマスタークラスで利用していたホールB5、ことしはひとつの部屋として全面的に演奏会で利用する形となりました(さっきB7へあがるときに気付きました、笑)。カプソン兄弟とブラレイのトリオの後は、クランスキとプラジャークSQによるボロディンを楽しみにホールB7からエスカレータで降りてホールB5へ。
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 「熱狂の日」音楽祭2007 ~民族のハーモニー~ No.134今年は一体での運用となったホールB5、舞台は昨年と同じ場所に設置されていました。都合、純粋に後ろ側に客席が増えた形になります。
1. ボロディン : 弦楽四重奏曲第2番 ニ長調 2. ボロディン : ピアノ五重奏曲 ハ短調 -アンコール- 3. ボロディン : ピアノ五重奏曲 ハ短調 フィナーレ から
ピアノ : イヴァン・クランスキ(2&3)
プラジャーク弦楽四重奏団
第1ヴァイオリン : ヴァーツラフ・レメシュ 第2ヴァイオリン : ヴラスティミル・ホレク ヴィオラ : ヨセフ・クルソニュ チェロ : ミハル・カニュカ
2007年5月2日 18:30 東京国際フォーラム ホールB5 ガルシア・ロルカ
ホール入り口で配布された一枚物プログラムの簡易な紹介によると、ブラジャークSQは1972年に結成された大ベテラン・クァルテットとのこと。SQメンバの並びはヴィオラが外側の1Vn-2Vn-Vc-Va。プロフィールどおりのベテラン・メンバが舞台へ出てきて、まずはボロディンの室内楽作品でも有名は弦楽四重奏曲第2番から。
「さて、やろうか」みたいなフレンドリーな雰囲気を醸し出しだす彼らが、NHK-BS2の深夜帯クラシック番組の休憩で流れる音楽としても有名な第1楽章を弾き始めます。うーん、今までの3公演を聞いてきた耳にはこのアンサンブルは正直言って辛い。弾いている連中が楽しそうなのは良いとしても、かなり甘い音程と決まらないハーモニー、楽器が鳴らず痩せてギスギス聞こえる音色、そして音楽の流れはごつごつと・・・。音楽の流れに身を任せて、ボロディンの美しいメロディーを安心して聞ける演奏ではありませんでした。
よっぽど、クァルテットが終わった時点で外に出ようかと思ったのですが、そこはjosquinのポリシーに反するのでそこは我慢我慢(苦笑)。後半のクインテット用に舞台中央に置かれていたのはヤマハのピアノ(ちなみに右隅にはスタインウエイが置かれていました)。
そのクインテットですが、要所を押さえたクランスキのピアノは良かったと思います。プラジャークSQはクランスキのピアノという基準が出来たせいか、音程&流れともにクァルテットよりは良くなっていました。でも、若きボロディンのフレッシュな音楽を再現するまでには至らなかったなあ・・・。
このプラジャークSQ、一人一人の歌い口は結構味があったりするのにそれを生かせていないのがとっても残念。明日、もう一度彼らを聞く機会があるのですが、今日はコンディションが悪かっただけだといいなあ・・・。
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