チョン/東京フィル/グリモー オペラシティ定期 ラヴェル/マーラー
東京フィルハーモニー交響楽団 第5回オペラシティ定期シリーズ
1. ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調
2. ラフマニノフ:練習曲集「音の絵」作品33 第2番ハ長調(アンコール)
3. ラフマニノフ:練習曲集「音の絵」作品33 第8番ト短調(アンコール)
4. マーラー:交響曲第1番ニ長調「巨人」
ピアノ:エレーヌ・グリモー(2,3&4)
チョン・ミョンフン指揮 東京フィルハーモニー交響楽団(1&4)
ソロ・コンサートマスター:荒井英治
2004年5月6日 19:00 東京オペラシティ コンサートホール
まずは、グリモーが弾くラヴェルの両手。音色的には落ち着いた趣のある音で、カラフルな感触はあまり感じないグリモーのピアノ。技術的には全く問題無く弾けているのだが、1楽章と3楽章は結構奔放に弾いていて良く言えばスリリング。悪く言うと音のコントロールが効いてない感じがありました。でも、第2楽章はまずまずでした。落ち着いたテンポかつコントロールを効かせて、フルネみたいな指揮者とじっくり演奏するのがいいんじゃないかと思いました。
後半はリハーサルを見学した「巨人」。チョン&東フィルのマーラーは新星日響との合併後初定期の「復活」、昨年の第5番と両方聞いていて今回の「巨人」で3度目。チョンの「動と静」のコントラストとオケの表現意欲が一番うまく噛み合った演奏だったと思います。マーラーの「動」の部分の激しさと熱さ、ゆったりとかつ思いのこもった「静」。弦はコントラバス12本の巨大編成でしたが、クリアかつ厚みがあり、機動力が失われていないのが良かった。最近の東フィルでは出色の出来だったと思います。木管、金管も終始安定していて、チョンの指揮に応えようとするチャレンジングな姿勢が好結果をもたらしていましたように思います。
客席も最近いった演奏会のなかではかなり盛り上がっていて、オケが一端引き上げた後にチョンとともにもう一度舞台に呼び出されていました。
来年の1月に予定されている3番が楽しみになりました。
あと、今日はNHKの映像収録が入っていました。
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