テミルカーノフ指揮 読響 芸劇マチネ ストラヴィンスキー&オルフ
読売日本交響楽団 第55回 東京芸術劇場マチネーシリーズ
1. ストラヴィンスキー:バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)
2. オルフ:カルミナ・ブラーナ
ソプラノ:高橋薫子(2)
テノール:高橋淳(2)
バリトン:宮本益光(2)
ユーリ・テミルカーノフ指揮 読売日本交響楽団
栗友会合唱団/TOKYO FM少年合唱団(2)
(合唱指揮:栗山文昭 合唱副指揮:横山琢哉)
2004年4月18日 14:00 東京芸術劇場 大ホール
テミルカーノフの指揮は何回か聞いていますが、句読点がはっきりしないというか滑舌が悪いというか・・・。柔らかい雰囲気は出るんだけど、音楽がしゃきっとしないのでいまいち苦手。
今日もその印象派変わりませんでした。火の鳥の王女達のロンドは柔らかい表情がいいなあと思いましたがあとは・・・。棒のせいかオケも凡ミスが目立っていまいち出来がよくないような。後半のカルミナブラーナも迫力とか切れとかいまいちなんだよなあ、いつもの栗友会合唱団だったらもっとばっちr歌えるはずなのに。
今日一番耳を(目を)惹いたのは、丸焼きにになってしまう白鳥の歌を歌った高橋淳。昨年のホフマン物語でも素晴らしい演技と歌唱を見せてくれましたが、今日は出番は一曲だけ。でも、その歌唱と(演技)は図抜けていました。曲が始まるや否や観念した鳥のようによろよろと椅子から立ちあがり、オケのffの区切りで一瞬身震いする動き。続く歌も(演技(笑)も)アイロニカルな表情が凄く良くでていたし、ファルセットの使い方もすばらしい。そして、歌が終わるや否や椅子に倒れこみ(絶命?)身じろぎ一つしない。歌も素晴らしいですが、視覚的にも楽しませてくれました(こんな風に演じるように歌ったのははじめてみました)。
バリトンの宮本益光は高い声がよくでるハイ・バリトン。良い声ですが、この曲ではちょっと素直過ぎるような気がします。高橋淳とまではいいませんが芝居気があったほうがいいかなと。ソプラノの高橋薫子はいつもよりやや声が固い感触、決め所の高い声もやや決まらず・・・。やや残念な出来。
しかし、高橋淳という歌手。いろんな役(キャラクター)で聞いて(見て)みたい歌手のひとりです。
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