上海SQ ベートーヴェン弦楽四重奏曲全曲演奏会 第3回
上海クワルテット 結成20周年記念 ベートーヴェン弦楽四重奏曲 全曲演奏会 第3回
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第4番ハ短調作品18-4
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第1番ヘ長調作品18-1
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第14番嬰ハ短調作品131
中国古謡(イーウェン・ジャン編曲):ミャオ山の朝
ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第13番変ロ長調作品130 から 第五楽章
上海クワルテット(1stVn:ウェイガン・リ 2ndVn:イーウェン・ジャン Va:ホンガン・リ Vc:ニコラス・ツァヴァラス)
2004年3月6日(土) 14:00 浜離宮朝日ホール
みなとみらいでのマタイの前に何か聞けるなあと思い、初台での神々の黄昏のオペラトークだと終了時間によっては微妙ということで選択したのは上海クワルテットのベートーヴェン。
このクワルテットを聞くのは始めてですがなかなか良い団体だなあと思いました。まず音が合っていること(これがなかなかできないんですよね・・・)、各パートの音色が見事に揃っていること(特に下三声、ヴィオラを中心にした音色の統一感は見事)、そして変な小細工をしないこと。この3点を取ってみても一級品と言えるでしょう。
音楽の表現を取ってみてもどのパートが突出するということがなくて、各パートが対等に発言。音はしっかりとしていて身があって充実しています。音楽もテンポが遅すぎずもなく早すぎずもなく、停滞しない設定が絶妙でした。
最初の第4番からなかなか積極的。リズムやアクセントもしっかりと強調して角がしっかりしている感じが好ましいですね(逆に柔軟性が欲しいかなとも思いましたけど)。第2楽章のような小回りが必要なところはやや苦手なのか、それともたまたまなのかいまいちしっくりこない感じ有。
第1番でも14番でも基本線は変わらず、しっかりとした感じがいいですね。各曲のフィナーレの最後位大きく見栄を張って決めてくれてもよかったのではと思いました、でも彼らのスタンスじゃないですねそれは。
アンコールは中国古謡をセカンドヴァイオリンがアレンジしたものとカヴァティーナ。前者は鳥の声をユーモラスにフィーチャーしたもので面白かった。後者はじっくりと聞かせてくれてよかったです。
また機会があれば聞いてみたいですねこの団体。
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