錦織健プロデュース・オペラ Vol.II セビリアの理髪師 in 上野
錦織健プロデュース・オペラ Vol.II
ロッシーニ:セビリアの理髪師
ロジーナ:森麻季
アルマヴィーヴァ伯爵:錦織健
フィガロ:大島幾雄
バルトロ:志村文彦
バジリオ:三浦克次
ベルタ:武部薫
フィオレッロ/隊長:友清崇
公証人:松浦洋之
現田茂夫指揮 神奈川フィルハーモニー管弦楽団
合唱:ラガッツィ
チェンバロ:服部容子
演出:今井伸昭
2004年2月29日 15:00 東京文化会館 大ホール
2週間前に松戸で鑑賞した錦織一座の床屋。今日もう一度鑑賞してきました。前回と違うのはロジーナの森麻季とフィガロの大島幾雄です。
フィガロがいいと舞台が締まりますねえ。明るくて張りのある声、明確な言葉の捌きから来る歌のキレの良さ、そしておおげさな演技しなくても声で演技できるというこれ以上ない強み。いやあ見事な大島幾雄のフィガロでした。
ロジーナの森麻季もこれまたお見事。コロラトゥーラの転がしは軽やかでキレ抜群、その声の転がりでロジーナの心の動きを表現しているよう。レチタティーボでの他の役との絡みでの遊びも愉しさが増します。もちろんメゾが歌うように低い声での量感は望むことはできませんが、それを補って余りある歌唱でした。
他の役も松戸公演同様、自分の声のキャラクターと役のキャラクターをうまく両立させていて良かったです。3人以上で絡むアンサンブルも見事でした。
現田茂夫指揮の神奈川フィルは、序曲ではやや力んだのかやや重いかなと思いましたが曲が進んでいくうちにロッシーニらしい軽やかな表現が出てきていました。また、歌手も含めて全体のアンサンブルが良くなっているので、色々なところでの踏みこみが聞けましたしスリリングなスピード感も向上していて楽しめました。
今日の出来だったら「気軽に」だけでなく、本格的に楽しめる上演になっていたと思います。
来年はどんな演目で楽しませてくれるでしょうか?
(フィガロの結婚だと座長の役がないですし・・・)
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