えすどぅあ

コンサートやオペラの感想を中心とした音楽日記になったかなあ・・・。

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スウェンセン/都響 定期Bシリーズ シベリウス:交響曲第2番

今日は何かあったかなあとぶらあぼを眺めていると、目に入ったのはスウェンセン/都響のシベリウス。そういえば最近シベリウスの交響曲って演奏会で耳にしていないなあと思って調べてみると、このblogをはじめてから一度も聴いていない・・・。というわけで、都響のおそ割を利用して後半だけ聞こうと六本木一丁目へ。
東京都交響楽団 第603回定期演奏会 Bシリーズ

3.シベリウス交響曲第2番二長調作品43

ヨゼフ・スウェンセン指揮東京都交響楽団
(ソロ・コンサートマスター:矢部達哉)

2005年2月16日 19:00 サントリーホール 大ホール
前半はベートーヴェンの大フーガとピアノ協奏曲第2番(ピアノ:児玉麻里)。

ヨゼフ・スウェンセンはヴァイオリニストで世に出た人物で、スコットランド室内管との関わりが深いとのこと。もちろん、耳にするのは今日が初めて。

第1楽章、やや早めのテンポで開始。冒頭の弦は艶があって、なおかつひんやりとした感触を湛えていてシベリウスに相応しい響き。スウェンセンの指揮は細かなことはオケに任せて、やや太目の筆致で内からのエネルギーを感じさせるフレージングが特徴。あまり寄り道をせずにやや直線的に歩む音楽作りとでも言えましょうか。第2楽章は冒頭のコントラバスとチェロの呟きをあまり強調せずに淡々と。第3楽章から第4楽章への移行は意外とあっさりスムーズに。第4楽章はオケとの間の齟齬がやや聞かれたのが残念。終結部のスケールとエネルギー感はなかなか聞き応えがありました。

全体的に見るとスウェンセンはオーケストラからはひんやりとして、かつ熱い音色をうまく引き出していました。個々のフレージングにはエネルギーを感じるのですが、それがうまく全体のエネルギー感につながっていないような印象を受けました。都響は美しい音色を奏で、良好なアンサンブルの演奏をしていただけにちょっと残念。もしかすると、スウェンセンは聴けなかった前半のようなレパートリーの方が合うのかもしれません。
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