ホーネック指揮 読響 名曲シリーズ
読売日本交響楽団 第451回 名曲シリーズ
ベートーヴェン:序曲「コリオラン」作品62
ハイドン:交響曲第88番 ト長調 「V字」Hob.I-88
ブラームス:交響曲第4番ホ短調作品98
マンフレート・ホーネック指揮 読売日本交響楽団
2004年2月8日 18:00 サントリー・ホール
先週のマーラーが素晴らしかったホーネック=読響。今日もいってしまいました。
最初のコリオランから引き締まった音をオケから引き出しものすごい集中力に富んだ演奏。のっけから耳を引き付けてくれます。
ハイドンでは一転してふくよかで暖かい音。主部に入るとホーネック節ともいえる切れ味鋭い表現がハイドンに良く合うこと。第2楽章ではしなやかな歌と何回か現れるティンパニを伴った弦の刻みの強奏との対比。速いテンポで書けぬけるメヌエット。そして終楽章のコーダの追いこみ・・・等。この前のモーツァルトではうまく行っているとはとても思えなかったいろいろな仕掛けがことごとくハイドン流の曲そのものに備わっている遊びにぴったりはまっていてとても愉しかったあ。
冒頭のアウフタクトをちょっと長めにとって始まったブラームスもこれまた素晴らしかった。第1楽章の微妙なテンポの揺れとうねり感。第2楽章の弦の芳醇な音色と歌心。第3楽章のリズムのキレ。第4楽章の木管の控えめだけど存在感のあるソロの見事さ(特にフルートとクラリネット) 。フルートのさびしげなソロのあとのトロンボーンのコラール(みたいなところ)も必要以上に重くならなくてとても素敵でした。全体としても響きとキレを両立した危機応え充分な演奏でした。
オケも今日は最初から最後までホーネックの意図を十全に生かしていたといっていいと思います。
ホーネックやはり聞き逃せない指揮者です、年末の第九が楽しみ。
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