木嶋/横坂/松本/梅田/読響 3大協奏曲 メンデルスゾーン/ドヴォルザーク/チャイコフスキー
当日券に余裕があるのをサントリーホールホールの当日券情報で確認して、17:00過ぎにサントリーホールへ出向いてみると結構な人数が並んでるじゃない。この時期読響恒例、若者3人をソリストに起用したサマーフェスティヴァル/3大協奏曲を聞いてきました。
読売日本交響楽団 サマーフェスティバル 3大協奏曲木嶋と横坂は1986年生まれで10代後半、松本は1979年生まれで20台半ば。結構若手を起用することが多いこの企画ですが、こんなに若い面子がそろったのも珍しいのでは。
1. メンデルスゾーン : ヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64 2. ドヴォルザーク : チェロ協奏曲ロ短調作品104 <休憩> 3. チャイコフスキー : ピアノ協奏曲第1番変ロ短調作品23
ヴァイオリン : 木嶋真優(1) チェロ : 横坂源(2) ピアノ : 松本和将(3)
梅田敏明指揮 読売日本交響楽団 (コンサートマスター:藤原浜雄)
2004年8月21日18:00 サントリーホール 大ホール
メンデルスゾーンを弾いたのは木嶋真優。良く通るくっきりとした美しい音と意外にも骨太で思い切りのいい歌いっぷりは聴き応え十分。細かいフレージングの丁寧さやピッチの不安定さが解消されると違った味も楽しめるのではないかなと。どう伸びていくのか楽しみな人材です。
ドヴォルザークは横坂源。やや渋めの音ですが正攻法の音楽作りには好感が持てます。何箇所かリズムが前のめりになるところが気になりますが、それも勢いのなせる業と思えばいいのかもしれません。この曲終楽章でへろへろになってしまうこともままあるのですが、今日の横坂はそんなこともなく全曲を若々しく弾ききっていました。
休憩後のチャイコフスキーは松本和将。冒頭の和音から透明感のあるくっきりとした音が印象的で、特にピアニッシモ方向の音の輝きをうまく利用した繊細な表現は聞き物でした。しかし、ダイナミックな表現での勢いは素晴らしいのですがやや荒さが目立つのが気になりました。踏み込みの良さと冷静なまなざしをうまく両立できると、豪腕一辺倒とは違う魅力的なチャイコフスキーになったのではないかと思うのですが・・・。
梅田指揮の読響は基本的にソリストに合わせたサポートで、健康的で美しい音楽作りでした。でも、あまりに健康的過ぎるような気もしないでもないかなあ。それに梅田の主張があまりにも薄いのも気になります。主役は若いソリスト達でしょうけども、ソリスト達をうまく引っ張るようなところがあると違った印象を持ったと思うのですが。
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