藤原歌劇団「椿姫」Aキャスト
ヴェルディ:歌劇「椿姫」先週に続き今度は藤原歌劇団の椿姫へ。
ヴィオレッタ:マリア・コンスタンツァ・ノチェンティーニ
アルフレード:サルバドール・カルボ
ジェルモン:堀内康雄
フローラ:永田直美
ガストン:持木弘
ドゥフォール:彭康亮
ドビニー:柿沼伸美
グランヴィル:久保田真澄
アンニーナ:竹村桂子
ジュゼッペ:真野郁夫
使者:石井敏郎
召使:坂本伸司
ジュリアーノ・カレッラ指揮 東京フィルハーモニ交響楽団
合唱:藤原歌劇団合唱部(合唱指揮:及川貢)
バレエ:スターダンサーズ・バレエ団
演出:ベッペ・デ・トマージ
2004年1月18日 15:00 Bunkamura オーチャードホール
やっとちゃんとしたオケ伴の椿姫に出会えたなあというのが第一印象。東京フィルなので先週の様なことは絶対にないと思ってましたが・・・。前奏曲を聞いてなぜか安堵しました。
ヴィオレッタとアルフレードは今回初役とのこと。両人ともなめらかでいい声してますよほんとに。
ノチェンティーニは声の密度感もあるし伸びも十分、やや影の感じられる音色もよかったかな。今後歌い込んでいけばいいヴィオレッタ歌いになるでしょう。
カルボもカレーラスをちょっと軽くしてやわらかさを付加したような感じでしょうか。歌い口もなんとなくカレーラスに似たところがありました。ピアニッシモ方向の声の柔らかさはとても魅力的でした。ただ声の響かせ方または声量の関係か声が他の歌手に比べて飛んでこないのはちょっとザンネンでした。ま、これからの成長に期待でしょうかね。
堀内の父ジェルモンは声にもう少し滑らかさがほしいなあと思ったところもありましたがなかなかの好演。プロヴァンスも聞かせてくれました。
他の役もベテランを中心に揃えていましたが、穴がなくてよかったと思います。
カレッラの指揮はやや遅めのテンポでかっちりとしていましたが、やや流動感に乏しいところが難点でしょうか。歌手との齟齬がところどころありました。でも逆に2幕2場のようなところでは迫力につながっていました。全体的にはまずまずというところでしょうか。
演出はどの幕も基本的な装置は一緒で、置くものを工夫して場の設定をしていました。ヴィオレッタの青(グリーン?)、1幕の客達の黒そして2幕2場の赤といった色使いが印象的。また3幕の謝肉祭の音楽が聞こえてくるところ等での紗幕を使用したイメージの見せ方も印象的でした。
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